気ままな読書ノート

日本の小説を中心に読んだ本の感想を書いています。時々IT関連本や本の自炊の話題も。最近は自炊した書籍をiPhoneで再読することも多いです。

2010-07-01から1ヶ月間の記事一覧

孤宿の人(下) - 宮部みゆき

もうちょっと短い話にしても良いかなと思いますが、それも帳消しにする終盤の展開は、さすが宮部みゆきです。小さな主人公「ほう」に感情移入し、最後は感動の涙でした。妻子三人と部下二人を殺した加賀様の人物設定も見事。「ほう」と加賀様の二人のシーン…

孤宿の人(上) - 宮部みゆき

久しぶりに宮部みゆきの作品を読みました。文章の読みやすさ、情景描写のうまさはさすがですね。でも、話の展開がちょっとゆっくりしすぎているような。後半になってやっと面白くなってきました。評判の良い作品なので下巻が楽しみです。孤宿の人〈上〉 (新…

食堂かたつむり - 小川 糸

前半は、静かにゆったりと流れる時間が心地よい。ゆったりと流れる時間のなかで、心静かに、美味しい食事をいただくことって、普段の生活の中では、ほとんどないので、想像して勝手に幸せな気分に浸ってました。そして後半、思わぬ方向に話が展開し、母と娘…

図書館の神様 - 瀬尾まいこ

若い女性の一人称でつづられる平易な文章で、内容がすーと頭に入ってきます。主人公である高校の新米教師・清は、部員が一人しかいない文芸部の顧問になるのですが、その唯一の部員である垣内君と接することで、影響を受け、逆に変わっていく様子は、読んで…