気ままな読書ノート

日本の小説を中心に読んだ本の感想を書いています。時々IT関連本や本の自炊の話題も。最近は自炊した書籍をiPhoneで再読することも多いです。

2015-06-01から1ヶ月間の記事一覧

槐(エンジュ) - 月村了衛

月村了衛さんの作品初読みです。 これほど夢中になって本を読んだのは、本当に久しぶりです。実に面白い作品でした。 夏休み恒例のキャンプに出かけた中学生7名が、武装した半グレ集団の抗争に巻き込まれてしまいます。最初の50ページは、なんのことはない普…

秋月記 - 葉室麟

葉室麟さん、初読み 九州の小藩秋月藩の財政再建に奔走した「間小四郎」の半生を描いたこの作品、期待以上でした。 家老宮崎織部の専横を正すために、志を同じくする仲間たちと立ち上がり、いわゆる「織部崩れ」を為すまでと、その後の小四郎の苦悩の対比が…

男たちの経営 - 城山三郎

自炊して iPhone で再読。内容を完全に忘れていたので、初めて読むような新鮮さがありました。 花王の創業から始まり、同族経営から脱却し近代化するまでの実名企業小説。実名ということで、小説としては制約が多いためか、事実の羅列っぽい感じが否めません…

歌と饒舌の戦記 - 筒井康隆

自炊してiPhoneで再読。 アメリカとソ連のトップが裏取引をしソ連軍が北海道に攻めてくるという現実ではあり得ない設定のお話。そんなだから当然米軍は助けに来ない。日本の自衛隊も役に立たない。日本はゲリラ戦でソ連に対抗するが... 1980年代当時の出来事…