気ままな読書ノート

日本の小説を中心に読んだ本の感想を書いています。時々IT関連本や本の自炊の話題も。最近は自炊した書籍をiPhoneで再読することも多いです。

山本兼一

修羅走る 関ヶ原 - 山本兼一

関ヶ原の戦い一日だけを描いたこの小説は、470ページにもおよぶ大作ですが、その長さを感じさせず、僕としてはかなりのハイペースで夢中で読み終えました。 多くの武将の視点から関ヶ原の戦いを描き、物語を一つにまとめあげるという手法はとても新鮮。それ…

利休にたずねよ - 山本 兼一

全く前提知識がないまま読み始めました。千利休が有名な茶人ということくらいしか、知識がありませんでしたが、とても面白い話でした。千利休は、世の中を達観し、俗事を超越し、さとりの境地にある人物なのではと勝手に想像していましたが、熱く激しい心と…

火天の城 - 山本 兼一

安土城築城を描いた異色の歴史小説。とても面白かったです。日本人の職人気質とはまさしくこういうことなんだと、思わせる一冊でした。こういった人たちの血が受け継がれて今の日本があるんだなーと、とても感慨深い気持ちになります。安土城築城という巨大…

いっしん虎鉄 - 山本 兼一

長曽禰興里(ながそねおきさと)という江戸時代に活躍した刀鍛冶の名工の半生記です。常に向上心を失わず徹底的なこだわりをもち、命がけで刀作りに打ち込む姿に心打たれます。とにかくここで描かれている職人気質は素晴らしい。日本人にはこういった血が流…