気ままな読書ノート

日本の小説を中心に読んだ本の感想を書いています。時々IT関連本や本の自炊の話題も。最近は自炊した書籍をiPhoneで再読することも多いです。

2008-04-01から1ヶ月間の記事一覧

灯のうるむ頃 - 遠藤周作

ガンの特効薬の開発に取り組む町医者を描いた作品。主人公・牛田善之進はひとり黙々とガンの研究を続けているのですが、ある偶然から実験用のねずみがガンに強い抵抗力を示すことに気がつきます。それをきっかけに実験をかさね、癌に効く試薬を開発し、その…

エディプスの恋人 - 筒井康隆

七瀬シリーズ三部作の完結編。前作とはまた違った作品。筒井康隆の本を開いてまず感じることは1ページの中に文字がびっしりとあるということです。他の作家の作品と比べるその違いが一目瞭然です。たとえば、会話。普通ならば、会話ごとに改行するのですが…

七瀬ふたたび - 筒井康隆

『家族八景』に続く、七瀬シリーズの第2弾。若い頃読んだ作品を再度読み直してみました。前作は、連作短編という形態でしたが、『七瀬ふたたび』は長編ものとなっています。精神感応能力(テレパシー)である主人公七瀬が、他人にそのことを知られるのを恐れ…