気ままな読書ノート

日本の小説を中心に読んだ本の感想を書いています。時々IT関連本や本の自炊の話題も。最近は自炊した書籍をiPhoneで再読することも多いです。

2006-02-01から1ヶ月間の記事一覧

地下街の雨 - 宮部みゆき

表題作「地下街の雨」をはじめ「決して見えない」「ムクロバラ」「さよなら、キリハラさん」など七つの短篇集。宮部みゆきにしてはめずらしくホラー的な要素が強い作品もあります。僕が好きなのは、表題作の「地下街の雨」。都会の片隅で生きている女性の心…

博士の愛した数式 - 小川洋子

記憶が80分しか持たない年老いた元数学者と、家政婦の「私」とその息子とが織り成す、心温まる、優しい気持ちになれるお話です。 これといった大事件はないけれど、上品な語り口が物語の中に僕を引き込んでくれました。 忙しい日々に追われている現代人に…

返事はいらない - 宮部みゆき

宮部みゆきの短編集「返事はいらない」は、数年前一度読んだのですが、再度読み直してみました。人間の記憶ってほんとあやふやなものですね。すっかり内容を忘れていました。唯一、「ドルネシアへようこそ」が僅かながら記憶にありましたが、それでも、ラス…