気ままな読書ノート

日本の小説を中心に読んだ本の感想を書いています。時々IT関連本や本の自炊の話題も。最近は自炊した書籍をiPhoneで再読することも多いです。

2015-03-01から1ヶ月間の記事一覧

非道、行ずべからず - 松井今朝子

江戸時代の歌舞伎の世界を題材にしたミステリー。 歌舞伎にはほとんど縁のない僕ですが、当時の芝居小屋に関わる人々が生き生きと描かれてていとても面白かったです。いわゆる主人公が居ない小説ですが、事件に関わる登場人物達それぞれの心の動きが丁寧に描…

模倣犯 3 - 宮部みゆき

第2巻に続いて、事件を起こした側からの視点で物語が進みます。後半の和明とヒロミの絡みは、実に読み応えがありました。 「誰かに向かって手を広げ、僕がついているよ、一緒なら大丈夫だよと声をかけた瞬間に、 人間は、頼られるに足る存在になるのだ。最初…

模倣犯 2 - 宮部みゆき

うーん、そう来ましたか。 1巻で起こった殺人事件を、今度は犯人側の視点で描いています。とにかく冗長と思えるくらい事件関わる人たちの行動と心の動きを丁寧に詳しく描いています。けど、決して退屈という訳ではなく、ぐいぐいと先を読ませます。単なる犯…

模倣犯 1 - 宮部みゆき

読みたい本リストに長年あった作品です。文庫本5巻という長さに、読むのを先延ばしにしていましたが、やっと重い腰を上げて読み始めました。そして、すぐに物語の中に引き込まれました。 スピード感はありませんが、とても丁寧な描写で登場人物達の心の動き…