君の膵臓をたべたい - 住野よる
タイトルに興味を持ち読みました。人との交わりを避けて生きる少年、死を宣告されていながらも、その対極にあり人との交わりを大切にする少女。この二人を中心に、切なくもあり、爽やかな青春の1コマを描いた小説。ラストは思わぬ展開で胸が締め付けられました。期待以上の出来でした。
小説の良いところは僕のようなおやじでも、読んでいる間はこの二人と共に生きることができること。
「偶然じゃない。運命なんかでもない。君が今までしてきた選択と、私が今までしてきた選択とが、私達を会わせたの。私達は、自分の意思で出会ったんだよ」彼女の言葉が心に残ります。
(しなかった選択も含め)小さな選択の積み重ねの先に今の自分があり、その自分を肯定できるような人生でありたいなーとつくづく思います。でも選択の重みを感じながら1日1日をせいいっぱい生きる、これが難しいです。