気ままな読書ノート

日本の小説を中心に読んだ本の感想を書いています。時々IT関連本や本の自炊の話題も。最近は自炊した書籍をiPhoneで再読することも多いです。

2016-01-01から1年間の記事一覧

きのうの影踏み - 辻村深月

辻村深月が書く怪談集。 といっても恐怖で震えてしまうというよりは、背中がすこしゾクってなる感じ。幾つかの話は、これってエッセイ?と思うような語り口で、本当にあった出来事なのかと不思議な気分になりました。 「十円参り」と「噂地図」は誰もが持っ…

朝が来る - 辻村深月

普通の人がほとんど知らない日本社会が抱える問題について、少女の視点から描いた社会派小説。 特別養子縁組を扱ったとても重い内容でしたが読んでよかったと思います。 幼いながらも妊娠出産し、結局子供を手放さなくてはならなかったひかり、子供が授から…

君の膵臓をたべたい - 住野よる

タイトルに興味を持ち読みました。人との交わりを避けて生きる少年、死を宣告されていながらも、その対極にあり人との交わりを大切にする少女。この二人を中心に、切なくもあり、爽やかな青春の1コマを描いた小説。ラストは思わぬ展開で胸が締め付けられまし…

サラバ! 下 - 西加奈子

上巻を読んでから、かなり時間が経ってしまいましたが、下巻読み終わりました。 歩が転落していくのは、家族との関わり合いを避け、すべてを人のせいにしていたツケが回って来たということなのかな。 姉が歩に言う「あなたが信じるものを、誰かに決めさせて…

人工知能は人間を超えるか - 松尾豊

人工知能についてわかりやすく説明してくれているので、今のAIで何が出来て何がで出来ないかがよくわかります。 でも、具体的なAIの仕組みの話になると、第2次AIブームまでは具体的なイメージを掴めるのですが、機械学習、ディープラーニングになると、具体…

2015年に読んだ本のまとめ

2015年に読んだ本は48冊。ちょうど1ヶ月に4冊、僕としてはかなりいいペースで読むことができました。 心に残ったベスト5は以下の5作品。 ナオミとカナコ - 奥田英朗 邂逅の森 - 熊谷達也 槐(エンジュ) - 月村了衛 模倣犯 - 宮部みゆき 鉄の骨 - 池井戸潤 『…