気ままな読書ノート

日本の小説を中心に読んだ本の感想を書いています。時々IT関連本や本の自炊の話題も。最近は自炊した書籍をiPhoneで再読することも多いです。

2008-05-01から1ヶ月間の記事一覧

幸福な食卓 - 瀬尾まいこ

とても読みやすい文章で、すいすいとページをめくることができました。 中学生の主人公佐和子の母は家を出て別居中。父は「父親を辞めた!」と宣言してしまう、でも家族崩壊とも違う、ちょっと変わった形態の家族の物語。 兄は天才少年と謳われていながら、…

豊臣秀長―ある補佐役の生涯〈上〉- 堺屋太一

一農民から天下人にのし上がった豊臣秀吉の実の弟「秀長」の生涯を描いた小説の上巻。上巻は、兄秀吉が織田信長に仕えだした頃から、永禄11年(1568年)信長が上洛し、秀吉が京都の政務官になるあたりまでが描かれています。戦国時代の歴史にそれほど詳しく…

読書入門―人間の器を大きくする名著

『声に出して読みたい日本語』で有名な斎藤孝さんの本の紹介本です。最近、強く「読みたい!」と思う本がなくて、良い本はないかなと探していたときに見つけた本。目次を見ると、僕が読んだことのない本ばかりが紹介されています。僕も今までに随分と沢山の…

継ぐのは誰か?- 小松左京

若い頃はSF小説ばかりを読んでいて、小松左京は大好きな作家の一人でした。『継ぐのは誰か?』は読むのは2度目であり、久しぶりにSFらしいSFを読んだという気がします。年代設定は、地球上から戦争が途絶えてから久しい時代ということなので、たぶん21世紀…

口笛をふく時 - 遠藤周作

最近は昔読んだ本を読み返すことが多いですが、これもそのうちの一冊。再読には当たらないくらい、内容はすっかり忘れていました。この作品は、戦中派の父親と戦後生まれの息子の間の断絶がテーマの一つ。今は、戦後生まれのおじいちゃんもいる時代なので、…