気ままな読書ノート

日本の小説を中心に読んだ本の感想を書いています。時々IT関連本や本の自炊の話題も。最近は自炊した書籍をiPhoneで再読することも多いです。

秘密 - 東野圭吾

妻と小学5年生の娘を乗せたバスが崖から転落し、妻は死亡、娘は、妻の葬儀の夜、意識を取り戻す。しかし、娘の体には、死んだはずの妻の魂が乗り移っていた。妻は、娘・藻奈美として生きてゆくことに...
ストーリー、心理描写、伏線、思いがけない結末などなど、どれもGood。特に、主人公平介の心の揺れ動く描写は素晴らしいと思います。
また、娘(魂は妻)と平介の奇妙な生活に、事故を起こした加害者の家族とそれに関係する人々を絡ませ、重みのあるストーリーになっていると思います。
ただ、ラストはあまりにも切な過ぎます。平介の人生っていったい何だったのだろうと考えてしまいました。

秘密 (文春文庫)

秘密 (文春文庫)