気ままな読書ノート

日本の小説を中心に読んだ本の感想を書いています。時々IT関連本や本の自炊の話題も。最近は自炊した書籍をiPhoneで再読することも多いです。

口笛吹いて - 重松清

敗者、弱者を主人公にした短編集。
5つの作品がすべて哀しい物語。すべてがかなりリアルで、身近にあるような話なので、ちょっと気がめいってしまうところもあるけど、ついついページをめくってしまいます。

最後は、ほんの少しほっとさせてくれるところが救いかな。もうすこし明るくしてくれてもいいかなと思うんだけど、
まあ、現実はそんな簡単にハッピーになることなんてそうそう無いんだし、リアリティを追求した結果が、あの結末になるのは自然なのかも。

重松清の本は、これで3冊目ですが、こころの描写というのか、登場人物たちの気持ちの表現というか、ほんと上手で感心します。

口笛吹いて (文春文庫)

口笛吹いて (文春文庫)