気ままな読書ノート

日本の小説を中心に読んだ本の感想を書いています。時々IT関連本や本の自炊の話題も。最近は自炊した書籍をiPhoneで再読することも多いです。

ハピネス - 桐野夏生

非常に興味深く一気読みしました。男である僕にはこの話に出てくる女性たちがどこまでリアリティを持っているのか判断が出来ませんが、ここに登場する他人との優劣を気にしながら生活する若いママたちの姿は、都会に生きる若い母親の一面を表しているのだと思います。

自分を偽ってまで、世間体を気にして生きて行くことにそれほどまでにこだわり続ける有紗が、なんとも言えず痛々しく感じます。最後は前に一歩踏み出した有紗が描かれていて少し救いを感じました。

彼女たちにとっての(ひいては自分にとっての)ハピネスって何なのだろう、そう 考えずにはいられません。 

 

ハピネス

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