気ままな読書ノート

日本の小説を中心に読んだ本の感想を書いています。時々IT関連本や本の自炊の話題も。最近は自炊した書籍をiPhoneで再読することも多いです。

長いお別れ - 中島京子

アルツハイマー認知症を発症した元中学校長・東昇平とその家族の10年の物語。

こういった環境に置かれたことはない僕には想像をはるかに超えた苦労の連続。そんな中、昇平を介護する妻曜子の前向きでくじけない姿勢は本当に素晴らしい。自分が同じ立場なら前向きに過ごせるのだろうかと考えてしまいます。

ラストの孫と学校の先生とのエピソードがとても秀逸。最後はしみじみと穏やかな気持ちになりました。

 重いテーマですがユーモアを交えた語り口で認知症と向き合う家族の日常を描き出したこの作品、読んでよかったと思います。

 

長いお別れ

長いお別れ