ハル - 瀬名秀明
この『ハル』は、単行本『あしたのロボット』の文庫化に伴いに改題されたものです。
ロボットと人間の新しい関係を描いた6つの物語が納められています。どれも、ロボット工学の現状を詳細に調査した上での作品であるため、半SF(そんな言葉はないけれど)といった作品かなと感じます。とは言え、ヒューマノイドが普通の人々の生活に入ってくるのは、当分ありそうにないですが...
ロボットを扱った作品ではありますが、どれもとても情緒的な作品でした。『パラサイト・イブ』『BRAIN VALLEY』とは随分と作風が違っています。
一番のお気に入りは、「亜紀への扉」かな。少女とのロマンスは「夏への扉」を彷彿とさせてくれる作品でした。
チヒロとロビタの名前にピント来る人も、そうでない人も、読む価値のある作品だと思います。
- 作者: 瀬名秀明
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2005/10/07
- メディア: 文庫
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