気ままな読書ノート

日本の小説を中心に読んだ本の感想を書いています。時々IT関連本や本の自炊の話題も。最近は自炊した書籍をiPhoneで再読することも多いです。

2008-01-01から1年間の記事一覧

家族八景 - 筒井康隆

『七瀬ふたたび』 『エディプスの恋人』と続く七瀬シリーズ三部作の1作目。生まれながらに人の心を読むことができる能力を持ち、それゆえに一目に付かず、ひっそりと生きたいと願っている彼女が、「お手伝いさん」として入った8つの家族の悲喜劇を描いてい…

零からの栄光

紫電改といった軍用機を開発した川西航空機(現・新明和工業)の物語です。 前半は、二式大艇、紫電改の開発秘話。そして後半(戦後)は、PS飛行艇の開発秘話。 後半の、新明和工業が企業として利益を上げるために変わらざるを得なかったくだりは、ビジネス…

わが友 本田宗一郎

この本を読んだのは2回目です。初めて読んだのは随分前ですので、忘れていたものも多く、新鮮な気持ちで読めました。ソニーの創業者「井深大」が、ホンダの創業者本田宗一郎について語っています。この本を読むと、性格が正反対のお二人ではありますが、も…

ウェブ時代をゆく ─いかに働き、いかに学ぶか

この本は、ウェブ時代の新しい働き方を提示している。しかし、「プロ野球選手になるには」、「プロ将士になるには」、「プロの演奏家になるには」、と同じように、ここで提示している生き方はそう簡単な道ではない。一般人には関係ないという意見も聞こえて…

壬生義士伝 - 浅田次郎

心を揺さぶられる作品です。本を読んで目頭が熱くなることはあっても、涙を流すことはめったにない僕ですが、この作品では幾度と無く涙が頬を伝いました。実にいい本です。最近読んだ中ではNo1の作品ですね。慶応4年、大阪の盛岡南部藩蔵屋敷に、満身創痍の…