気ままな読書ノート

日本の小説を中心に読んだ本の感想を書いています。時々IT関連本や本の自炊の話題も。最近は自炊した書籍をiPhoneで再読することも多いです。

2013-01-01から1年間の記事一覧

スキャン代行業者のココスキャンを利用してみた

本の自炊を始めることにしました 本の自炊で地色除去 bREADERは、自炊派にとって最高のiPhoneアプリスキャン代行業者のスキャンサポート仙台を利用してみた の続きです。 スキャンサポート仙台に続き、スキャン代行業者「ココスキャン」も利用してみました。…

闇の傀儡師 (上下巻) - 藤沢周平

ひょんなことから公儀隠密から松平家へ密書を託された剣の達人・鶴見源次郎が、政争に巻き込まれてゆく伝奇時代小説。 上巻は、将軍徳川家の世継ぎをめぐって暗躍する組織八嶽党との対決が見所です。 主人公・源次郎と八嶽党がとんな対決をし決着を付けるの…

スキャン代行業者のスキャンサポート仙台を利用してみた

本の自炊を始めることにしました 本の自炊で地色除去 bREADERは、自炊派にとって最高のiPhoneアプリ の続きです。 黄ばんだ古い文庫本でもスキャンしてiPhoneで読めることが確認できたので、スキャン代行業者のスキャンサポート仙台を利用してみました。 通…

虐殺器官 - 伊藤計劃

評価の高いSF小説ということで読んでみました。が、文章のリズム感が自分には合わないのか読むのに苦労しました。扱っている話題が大量殺戮であり、罪の意識で苦しむ主人公のアメリカ情報軍のクラヴィス・シェパード大尉の内なる声が文章の多くを占めている…

偶然の祝福 - 小川洋子

主人公であるシングルマザーである女性作家が過ぎ去った出来事を語る連作短編集です。多くの作家さんの作品はストーリーを楽しむことに重きを置いて読んでいるのですが、小川洋子さんの作品は、その文章が紡ぎだす不思議な雰囲気を味わって読んでいます。ま…

震える牛 - 相場英雄

忘れかけていた食肉偽装事件を思い出すきっかけになりました。この小説を読み終わって(4/4読了)すぐに、「BSEの全頭検査終了へ 」のニュースが飛び込んできて、とても複雑な気持ちです。 もしここに書いてるようなことが今でも実際に起こっているとすると、…

bREADERは、自炊派にとって最高のiPhoneアプリ

本の自炊を始めることにしました本の自炊で地色除去の続きです。自炊代行業者のお試しスキャンを利用し、古い文庫本を電子化したPDFにしてもらったのですが、iPhoneでは文字が小さすぎて、読むのはかなり厳しいです。良い方法はないものかといろいろと調べた…

今更ですが、2012年に読んだ本のまとめ

昨年末から今年の初めにかけては、いろいろなことがあったため、昨年のまとめをアップできていませんでした。もうすでに、2013年も4か月が経とうとしていますが、記録として残しておきます。2012年に読んだ本(漫画、雑誌除く)は 32冊。一昨年とほぼ同じで…

本の自炊で地色除去

本の自炊を始めることにしましたの続きです。「スキャンサポート仙台」のお試しサービスを利用して、古い文庫本を1冊スキャン(グレースケールでスキャン)してもらいました。作成されたPDFは、265ページで、 66,603KB でした。早速、Adobe ReaderでPDFの中…

本の自炊を始めることにしました

「自炊」といっても、自分でスキャナーでスキャンするわけではなく、自炊代行業者を利用しての自炊です。これまでも、ブックオフに売ったり資源ゴミに出したりして本を処分してきましたが、処分する本の数よりも増える本の数の方が多いため、どうしても本が…

空飛ぶ広報室 - 有川浩

自衛官の人たちも、我々とそれほど変わることのない人たちなんだと言う当たり前のことを再認識。航空自衛隊広報室の登場人物たちが個性豊かで、とても身近に感じられました。テンポよく話が進み、飽きる事が無かったです。稲葉リカが徐々に変わっていく姿が…

隠し剣秋風抄 - 藤沢周平

1年前に読んだのですが、ここにアップするのを完全に忘れてました。『隠し剣孤影抄』に続く“隠し剣”シリーズ第二弾。九篇の作品からなるこの短編集は、『隠し剣孤影抄』に負けず劣らず面白かったです。隠し剣秋風抄 (文春文庫)作者: 藤沢周平出版社/メーカー…

戸村飯店 青春100連発 - 瀬尾 まいこ

これまでに読んだ瀬尾まいこの作品とはひと味違った青春小説。大阪の中華料理店の二人の息子・ヘイスケとコウスケの兄弟の成長する姿が読んでいて気持ちいい。 弟コウスケから見た兄のヘイスケと、本当のヘイスケとの間にあるギャップ。兄弟でも理解し合えな…

ストロベリーナイト - 誉田哲也

警察小説?を読むのは何年ぶりでしょうか。ドラマを見ていないので、なんの知識も無く読み始めましたが、最初の数ページで物語の中に入っていけて、途中でだれることなく一気に読み終えました。警視庁捜査一課の主任警部補・姫川玲子が、ビニールシートに包…

わたしのグランパ - 筒井康隆

筒井康隆の作品にしてはあっさりしている気もしましたが、とても読みやすく、楽しめる作品でした。後半に筒井作品らしさがちょっとだけ出てきて、このまま暴走してしまうのか、と危惧(期待?)しましたが、この作品の雰囲気を壊さない程度のものだったので却…

九月が永遠に続けば - 沼田まほかる

今まで読んだ事のない雰囲気をもった作品。高校生の一人息子の謎の失踪してしまった母親の佐知子の不安な心情は痛いほど伝わってくるが、いろんなことが複雑に絡まりすぎて、ちょっと消化不良になりそうだった。これほど複雑に愛憎が絡み合った人間関係は小…

NO.6 #7 - あさのあつこ

7巻もテンポよくあっという間に読み終わってしまいました。ただ、どんどんページをめくって読み進めたせいか、かえって印象が薄い巻だったような気もします。紫苑が極限状態を経験し、どんどん変わって(成長してと言ったらよいのか)いきます。ラストはどん…

No.6 #6 - あさのあつこ

老が明かすNo.6の歴史は、愚かな人類の歴史そのものです。No.6に捕らえられた沙布はどうなるのか、エリウリアスとはいったいどんな存在なのだろうか。No.6は崩壊するのか? 明らかになるネズミの過去、興味は尽きません。児童書という位置づけですが、僕のよ…

No.6 #5 - あさのあつこ

2011年02月に第4巻を読んだのですが、第5巻の電子書籍版が出るのを今か今かと待っていたら、今になってしまいました。なんと2年も開いてしまいました。2年も開いたのに、物語にすっと入っていけたのは、きっと、主人公の紫苑とネズミ、そして彼らのストーリ…

忠臣蔵〈下〉 - 森村誠一

上下巻で1400ページとかなりのボリュームでしたが、飽きることなく最後まで楽しめました。小説ですから事実とは異なる部分や脚色も多いと思いますが、これが史実を基にした物語だと思うと、余計に登場人物達に共感を覚えずにはいられません。毛利小平太、高…

忠臣蔵〈上〉 - 森村誠一

なぜ忠臣蔵が語り継がれるのか、なぜいろいろな作品が出続けるのか、そういった興味が歳とともにわいてきたのが、この本に興味を持ったきっかけです。読みたくてもなかなか手に入らなくてあきらめていたのですが、紀伊国屋書店から電子書籍で出ていることを…

永遠の0 - 百田 尚樹

ずっと積読状態だった本。どんな内容の本か知らずにそのままにしてありましたが、この本をもっと早く読むべきだったと思います。これまでも何冊か戦争の本は読んできましたが、なぜ日本が負けたのかこれほど分かりやすく説得力をもって書かれた本ははじめて…

沖で待つ - 絲山 秋子

芥川賞というとなんか堅苦しいというイメージがあるが、まったくそんなことはなかった。「沖で待つ」で語られる数々のエピソードはリアル感が何とも言えずに良かったですね。また、主人公の住宅設備機器メーカーに勤める女性社員(私)と同期の太っちゃんの…

県庁おもてなし課 - 有川 浩

高知県庁の若手職員が観光立国を目指して奮闘するお話。高知弁にそれほどなじみがないので、馴れるまでにちょっと時間がかかりましたが、途中からはそれほど気になることもなく、読み進められました。 2つの恋愛をからめて話が進んでいくのですが、恋愛は抜…

ロスジェネの逆襲 - 池井戸 潤

シリーズものだとと知らずに読みました。前作を読んでいなくても全く問題ありませんでした。「下町ロケット」も良かったけど、この「ロスジェネの逆襲」も良いですね。企業小説にしては、堅苦しさがなく、とても読みやすかったです。ここまで、スカッとする…